明想粥を始めます。

明想粥とは聞き慣れない言葉ですね。

「みょうそうかゆ」と読みます。
朝粥を頂き、心ゆくまで座禅瞑想に浸り、良き朝の始まりとする朝活です。
明想は本来、「明るい相」と書きます。
そのいわれは仏教の起こり、お釈迦様がお悟りになった時まで遡ります。

お釈迦様は苦行をおやめになり、尼連禅河のほとりでスジャータという娘さんに粥を施されました。悟りを開かれたのが12月8日の事とされ、お粥を頂かれた七日の後とされます。
インドと日本で気候も暦も違いますが、間も無くその頃になります。

明相とは、朝の時間帯のことで、諸説ありますが、目安として「卯の刻」と記されていますから、午前5時から7時の頃とわかります。
午前3時から5時は龍が気を吐く時とされ、この時間に水を汲む、また沐水をすると潔斎となります。。

お釈迦様が苦行を終えお悟りをひらかれるその間に食した粥にも大切な意味があったことがわかります。

道元禅師も「粥の十徳」を説きお勧めになっています。
荒行堂ではその伝統の通り朝の5時から粥を食します。

この伝統はお釈迦様、スジャータから玄奘三蔵へ、そして日本の僧侶である道昭へ、道昭から娑伽羅龍王→娘の龍女へ、そして天正年間に七面天女から日伝なる高僧へと、不思議な物語を受け継がれて今に伝わっています。
(また後ほど不思議な粥鍋の話をご紹介します)

図らずも、うちのお寺は七面天女を祀るためのお寺として江戸時代に復興しました。

当山ご守護の女神、七面天女は、地母神であり、穀霊蘇生(穀物の命を蘇らせる)の女神であり、日本神話の豊玉姫、西洋のグレインマリアに通じる、龍女神です。

このインド伝来の仏教と日本の信仰が受け継いだ生活習慣「明相粥」を大垣宝光寺にて広く護ってゆきます。ご支援のほどよろしくお願い申しあげます。

スジャータの粥を頂かれて約七日禅定の末「成道(おさとり)」を開かれました。
これにちなみ、
12月4日(水)12月7日(土)にはじめての明想粥の法筵を開きます。

早朝4時50分〜6時の間にお越しください。
当山内に涌く浄水を寅ノ刻に汲み、粥を炊きます。
その朝粥を食し、自由に心ゆくまで座禅瞑想の時間を過ごし、
佳き一日の始まりと致しましょう。

千円のご志納をお納め下さい。

 

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